Wakarikaneru

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襲撃失敗

おとといの夕方から昨日の朝にかけて、わたしの初体験の人を襲撃に行きました。が、失敗しました、という話。

発端はおととい、チラ裏.comという弱小SNSにて。わたしの初体験の人(Sさん)が現在地の地図画面を晒し、「探せ」との挑発的な投稿を行う。なんとなく見てみると、その場所はなんとわたしの住所のすぐ近く。これは行くしか無いと思い、髭を剃り、服を着て、「今から刺しに行きます」とSNSに投稿し自宅を出発。道中で包丁を購入。

現地に到着も、Sさんの姿は見えない。よくみてみると、現地にあったのはホテル。どうやら、このホテルの中にいながら現在地のみを晒し、絶対的なセーフティを確保しながら凸のスリルを味わおうという、なんともせこいことをやっていたのだ。

わたしはそのホテルの入口で待機、待ち伏せを開始。しかし、出てこず。Sさんとの連絡手段をすべてあたってみる。夕方から日が沈むまで待ち続けるも、一向に出てこない。「今から刺しに行きます」が効きすぎたか。しかし義理とかあるだろ。凸待ちしておきながら実際来たら会わないとか有りかよ。そっちが言い出したんだぞ。出てこいよ。しかしSさんは本当に出てこない。途方に暮れていたその時、一通のメッセージが届く。

Sさんとの因縁深いRさんからのメッセージ。「いま本当に待ってるの?」。Rさんは以前にSさんを襲撃し、成功させている。熱心なSさんファンなのだ。おそらくチラ裏.comでは一番Sさんのことを考えている。Sさんも一目置いている存在なのだ!!

Rさんに返信。「本当に待ってます」。すると「いまからそっち行くわ」。マジかよ。Rさんの正確な住所は知らないが、すごく遠かったはずだ。「何時間くらいかかるんです?」と聞いたところ、「新幹線で3時間位」とのこと。アホか。

日も暮れて寒くなってきた。近所にふらっと出るくらいの格好で出たわたしは一旦撤退、自宅へ戻る。夕食を済ませ、Rさんが来るまで自宅でのんびり。そして指定の時間に駅まで行くと、ほんとに来た!!アホだ!!Rさんの登場である。

Rさんを案内してSさんが泊まっているであろうホテルの下まで案内する。そしてふたりで待ち伏せ開始。しかし時間はすでに11時過ぎ。本当に出てくるのか、はたまた既に逃亡しているかも、などと考えつつ。RさんとSさんトークで盛り上がりながらホテル前待機を続ける。しかし出てこない。そんなこんなで日付も変わり、Rさんと共にあきらめムードに。「いっしょにご飯食べに行こう」とRさん。それに従い近くの富士そばへ。

富士そばにて、Rさんが言うには「朝食の時間ならSさんも出てくるだろ、そこを狙おう」とのこと。アホか。朝までやる気か。結局、再度朝に襲撃を敢行するため、朝まで時間をつぶすことに。近くのカラオケ屋を案内し、フリータイムで入ることに。

Rさんと一緒に徹夜カラオケ。正直このカラオケが一番楽しかった。

というわけで朝になり、ふたたび待ち伏せを再開しようかというところ。Sさんが泊まっているホテルにはレストランがあり、そこで朝ごはんが食べられる。とのことで、レストラン内で待ち伏せしようとの方針が確立される。カラオケフリータイム終了が5時、レストラン開店時間が6時。とのことで、どうせならとホテル周辺を案内することに。

怪しいマッサージ店の怪しい客引きをかいくぐり(あのおばさんすごいしつこかった)、なにもない公園をかいくぐり、アーケード街をかいくぐり、「ここがハッテン場だよ!」と案内しながら、ブラブラと歩き続ける。無意味な時間だった。

やっとレストランの開店時間となり、Rさんとふたりレストランに入りモーニングを注文。窓際の席にてレストラン入口と外を同時に見張る。2時間経過。来ない。悲しみに包まれるRさんとわたし。「そろそろ行こうか…」とRさんのひとことでレストランを出ることに。

結局襲撃は失敗し、残されたものは虚無だった。Sさんはカスだ、そんなことを改めて思い知っただけの出来事だった。いままでSさんにされた仕打ちはまた今度の機会に。

Rさんはあの怪しいマッサージ店の怪しいおばさんたちを探しに朝の街に消えていき、わたしは自宅に帰った。Rさんはまた3時間かけて帰っていくのだろうか。などとぼんやり考えながら寝てしまった。