Wakarikaneru

Wakarikaneru

えらい人

日本人はなんだかんだ言ってえらい人が大好きなんではないかと思った。

テレビで流れている。回転寿司の安い寿司を偉そうな店の職人が食べて合格だの不合格だのを決めるという。えらい人がえらそうなことを言う前に、回転寿司屋の社員が人気投票でランキングを決めて、その上位をえらい人に食べさせるという番組の構成なので、食べてる時点で一般の社員からはおいしいという評価のもののはずなのだが。それに対してえらい人が不合格を出すという、ある種の被虐嗜好、歪んだ快感を得るための番組なのだろうかと思った。えらい人の意見は絶対でえらい人は絶対であるという思想が根底にあり、それに従うことに対して快感を得られるように調教されているのではないかと思った。

なんかネットに流れているスカッとする系の作り話でも、結局最後は相手よりえらい人が出てきてえらい人が相手に正義だかなんだかの鉄槌を下す、というパターンを良く見てきた。結局一番えらいのはえらい人で、えらい人の言うことがすべて。えらい人が味方に付けばスカッとする話になるし、敵に回れば泣くしか無い。そういった世の中に生きているのだなと感じた。

そういった意味では、水戸黄門的な物語性、精神性が日本人の血に流れているのだろうなと思った。えらいは正義。えらくないは悪。